すすめる会のご案内

◆すすめる会の設立のころ

 川崎の男女共同社会をすすめる会は(以後すすめる会)1985年に生まれました。

 すすめる会発足の背景には国連が1975年を「国際女性年」と定め、76~85年を「国連女性の10年」として、女性の人権を確立する世界的な取り組みがありました。日本でもその風を受けて、女性の地位向上や社会参加の拡大・男女差別をなくそうと全国で様々な取り組みがされました。

 川崎市では1975年9月に「国際婦人年かわさきのつどい」を開催し、900名の市民女性が集いました。そこに集まった女性たちは「国際婦人年川崎婦人連絡会」に結集し、女性の活動拠点を求め市長に要望書を提出し、市は「中小企業・婦人会館」を1976年にオープンさせました。以後、中小企業・婦人会館は80年〜84年まで開かれた「婦人の明日を開く市民のつどい」や「ふじんまつり」など、市内女性たちの活動拠点として多くの女性たちの活動や学びを深める場となっていきました。

 1985年、「国連女性の10年」の最終年に川崎市は「婦人問題懇話会」(学識者・行政職員)の提言を受け、市民も加わった「川崎市男女共同社会をめざす計画策定委員会」を設置し、多くの女性たちの意見を聞きながら、「男女平等の原則」と「女子差別撤廃条約」を基本理念として「川崎市男女共同社会をめざす計画」を策定しました。

 そして「めざす計画」の推進母体として市民の力を結集するために設立されたのが「川崎の男女共同社会をすすめる会」です。すすめる会は中小企業・婦人会館の中に事務室を貸与され、一部補助金を受けて「女と男のフォーラム」などの推進力として活動してきました。(詳細は『川崎の女性のあゆみⅡ』をご覧ください)

 社会情勢の変化の中で1998年からはNGOとして会費で活動しています。また、近年は川崎市男女共同参画センターの男女共同参画共同事業の委託事業に応募して、年に数回の学習会やワークショップを行っています。  ⇨これまでの活動参照

 

◆すすめる会の運営

 すすめる会は、個人と団体の会員で構成されていて、どなたでも入会できます。

 運営は、年1回の総会と月2回の幹事会で行っています。

 年会費 個人:3000円  団体グループ:4000円

 

◆課題解決へ

 1985年、日本政府はようやく「女子差別撤廃条約」を批准しました。

 批准するための国内法の整備として「男女雇用機会均等法」(1985.5)、「男女雇用機会均等法」(1986.4)「国籍法及び戸籍法の一部改正」(1984.4)「家庭科の男女共習」(87~92年)が行われました。

しかし日本社会の男女差別はまだまだ根深いものがあり、セクシュアルハラスメントに始まって、パワハラ・マタハラ、カジハラなどの新語が次々に生まれるなどジェンダー差別は大きな社会問題になっています。法律で禁止されている妊娠降格(マタハラ)を正すために理学療法士の女性が最高裁まで闘い、やっと勝利したという事件もニュースで大きく取り上げられました(2014.10.23)。

 いま、「女性が輝く社会を」とのキャッチフレーズは耳に心地よく響きますが、労働法制の改悪を重ねてきた政治を思い返すと素直に喜べません。

 私たちは、女性・男性という性別にとらわれることなく、「誰もが人間らしく働いて人間らしく暮らせる社会」を作り上げていきたいとの願いをつなぐ活動をひろげていきましょう。