【報告】令和5年川崎市心身障害児者福祉大会
令和5年6月24日(土)高津市民館大会議室にて「川崎市心身障害児者福祉大会」を開催しました。川崎市内の障害別親の会の活動の一環として、障害福祉の理解を深め、障害者の地域における自立と社会参加を推進するため、毎年「福祉大会」を開催しています。第二部は講演会を行いました。新型コロナウイルスの第5類への移行に伴い、定員は150名となりました。
第一部の式典では、福田川崎市長をはじめ、川崎市議会議長、川崎市社会福祉協議会副会長よりご祝辞をいただきました。最後に川崎市育成会手をむすぶ親の会より大会宣言が読み上げられました。
大会スローガン「障害のある人もない人も共に生きる川崎の街に」
大会宣言はこちらからご覧ください。
第二部の講演会は、講師にNPO法人 口から食べる幸せを守る会理事長の小山珠美氏をお迎えして、「口から食べる幸せ」というテーマでお話をしていただきました。
看護師として長年医療現場で多くの人々に携わり、病気や障害が重度であっても、食べる幸せは誰しも等しくあるにもかかわらず、自分で安全に食べることが難しい場合や、自分の意思伝達が十分でない人への食支援は、等しくされていないという思いがあったそうです。そこで、食べることの価値を再認識し、食べることが困難な人々に心を寄せ、実践的スキルをもった食支援者を増やしたいと考えて、法人を設立したとのことでした。
講演会では、今まで支援されてきた方々の実例を挙げて、具体的に分かりやすく説明してくださいました。講師からの依頼で参加者全員にペットボトルの水を用意し、体勢によって水の飲み込みにも違いがあることを体験しました。普段何気なく飲んでいる水も、介助の仕方により飲み込みやすさが全く違ってくることを実感します。「医療や福祉関係者任せにするのではなく、自分だったらどうしてほしいかを真剣に考えて行動すること」という言葉が心に響きました。
小山様の熱い語り口から、人に対しての尊敬の念と優しさが伝わってきて、話に引き込まれてあっという間の1時間でした。講演後には、終了時刻ぎりぎりまで多くの質問が出ました。“食”という文字は“人を良くする”と書くと教えていただき、“食べる”ということの全てを表現しているように感じました。